ツバメの巣立ち

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 この数日、家の近所でツバメが巣立ちの練習をしていました。
まだ少し小ぶりのツバメが危なっかしく飛んでるんですよね。飛ぶのがヘタクソなんで低空飛行で車にぶつかりそうになってみたり、近くの駐車場に緊急着陸したり。ツバメと言えば颯爽と華麗に飛んでいるイメージなので、ヘタクソが際立ちます。

 この1週間、我が塾の若いツバメたちも巣立ちの練習に励んでいます。

 中1生にとっては、初めての定期テスト、さらには中2生、中3生であっても、この春入塾組がソコソコいるので、テスト対策初めての子がそれなりの数います。

 前もって書いておくと、別にその子達が悪いわけではないですよ。個人を非難する意図は全くありません。

 で、彼らの勉強を見た感想・・・

 まあ、ヒドイ(笑)

 あんな前置きあったら想像ついちゃいますね。いや、ヒドイっス。ただ、この子達に限ったことでは無く、大抵最初はヒドイもんです。

 彼らにとって、いや多くの小中学生(高校生も?)にとって、『勉強=問題を解く』なんですよね。個人的には、この前提がそもそも間違ってると思ってます。きっと世のお父さんお母さんも、家で我が子がせっせと問題を解いてたら「よく勉強している」と思うんじゃないでしょうか。必要な事ではありますが、その子の理解の具合によっては、全く意味をなさないことも多くあります。

 まず、『問題を解く』ってどんな目的でやってるのでしょうか?

 コレですよね。こういうことを考えてる子が少ないんですよ。『問題を解く』ってアウトプット、つまり脳内にある知識を使うことの1つですね。勉強したことが、本当に頭に入っているのか。もしくは、きちんと使える状態になっているのか。速度や正確性は伴っているか。そういうことを『確かめる』ためにあると思うんです。まあ、数学だと、実際に使い慣れるって必要はあるかもしれませんが。

 『問題を解く』って所詮は『確かめる』ための作業なんですよ。だから、授業を聴いて「フムフム」となったら、実際に使って確かめてみる。←コレ必要です。教科書読んで「そういうことか!」となったら、実際に使って確かめてみる。←コレ必要です。そうなんです。『問題を解く』は事前に『頭に入れること』が必要なんですよ。いわゆるインプットってヤツですね。

 インプットは、授業を聴いたり、教科書を読んだり、資料集や地図帳、辞書なんかで調べてみたり、はたまた、分からないことを質問して説明してもらったり、英単語や漢字を覚えたり・・・そういうことです。コレがあって初めてアウトプットができるんですよね。

 例えるなら、ナナコやSuicaなどの電子マネーと同じで、先に入れた分しか使えません。クレジットカードのように、先に使って後から入れる(支払う)はムリなんですね。

 だから、定期テストで平均点近辺やそれより下の点数になっちゃってる子は、問題集を解いたところで、解答欄が半分も埋まらない。さらには埋めた解答欄さえも、『黄金の勘』が混ざってます。それじゃあ、アウトプット、使ってみる練習にさえなりません。まずはインプット、脳内に情報や知識を書き込むことが先です。

 いやぁ、もったいないですよ。本人は一生懸命、真面目に勉強してるんですから。でも、それじゃあ結果が出るはずもないですよ。手持ちがない状態で「う~ン、ウ~ン・・・」唸ってるだけに等しいですからね。まずは手持ちの情報・知識を増やすことが先決です。

 これが分かっていない子が多いですね。

 そして、テスト自体は、アウトプットの能力を問うものですから、テスト本番に向けて徐々に問題を解く時間を増やしていけばいいんですよ。

 ウチはテスト前は1週間毎日塾になるんですが、対策授業の類は基本的には一切やりません。ほぼ自習です。その自習の中で、こういった部分を修正しながら、本当に一人でやれる、キチンと結果の出る勉強の方法を教えている、って感じです。

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