英語の教科書に読みをカタカナで書いちゃいけない

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 テスト対策中、普段見ない生徒の教科書の中身が垣間見える。落書きだらけの子(偉人たちが…まあ、僕も描いてたケド)、真っ新な子、アンダーライン引き過ぎやろ!な子(1頁の半分以上引いてたりね)…様々いるが、英語の教科書の本分の下にカタカナで読みを書いちゃうのだけはダメだ。どうしても読めないってんなら、せめて脇の新出単語のしただけにして欲しい。

 英語の学習の初手は「声に出して読むこと」だ。英語が苦手な中学生は、毎日10分でいいから音読して欲しい。英語が苦手で嫌いで、単語なんて覚えらんないって理由は読めないからなのだから。

 英語が苦手という子の半数以上は、英単語が覚えられていない。苦手もへったくれもなく、そりゃあ読めるわけもなく書けるわけもない。そしてそういう子は、1つの単語が読めない。対応する日本語の意味が分からないではなく、文字通り読めない。要はその単語の音が分からない。thisをザットと読んだり、Australiaをアメリカと読んだりする。コレ盛ってる話でも何でもなく、そういう子はウチみたいな少人数の塾でも毎年のようにいる。そんな状態で意味や綴りが覚えられるはずがない。

 きっと先頭当たりの文字の雰囲気で読んでるのよね。コレがなぜ起こるか。その答えが「カタカナ」。学校で英語の授業ってほぼ毎日(週5)あるわけで、教科書本文を全く音読しないってことは無いと思う。だから、授業を普通に受けてるだけでそれなりには音読してるんだと思うの。ちゃんと受けてたらだけど。(ちゃんと受けてない、授業に参加してないって子に関しては、まずはちゃんと授業受けろって話なので、ここでは除外します。)それでもthisやAustraliaさえ読めないってのは、きっと英語を音読してるんじゃなくて、英文の下に書かれたカタカナを音読してるんだと思う。そりゃあ読みづらい(読めない)英語を見て読みを考えるよりも、瞬間的に、もしくは無意識にカタカナを目で追って読んじゃうでしょ。だってそっちはスラスラ読めちゃうんだもん。それではいつまでたっても読めるようにはならんよね。

 そこに繋がる話として、英語が苦手な子は、総じて『guitar』という単語の綴りを覚えようとするときに、『ジー・ユー・アイ・ティー・エー・アール』と覚えようとする。これがまさに英語を読んでないって証拠じゃないのかな。This is a new guitar.って文を、多少たどたどしくでもディス イズ ア ニュー ギターって読める子は、きっとそんな覚え方はしないと思う。だって、『guitar』って単語を見て、ジー・ユー・アイ・ティー・エー・アール…そっかギターだ!ってならんでしょ。きっとグ・イ・ター…そっかギターだ!の方が認識としては近いはず。

 これがまさに英単語の綴りの覚え方。『guitar』なら『グイター』って書けばギター。『busブス』がバス、『comeコメ』がカム、『beautifulベアウチフル』がビューティフルって具合。これで100個も覚えれば、次は規則性が見えてくる。tea,sea,teach,read,peach、前から順にティー、シー、ティーチ、リード、ピーチ。共通する『ea』の部分は全部『イー』って呼んでる。もちろん日本語のローマ字(そもそもローマ字が日本語だと思ってない生徒も多い。ありゃあ日本語の音にアルファベット合わせただけの日本語です。)ほど簡単な規則じゃないので、先に挙げたbeautifulは既に規則から外れるんだけど…例外があることを分かった上で利用するのなら問題は少ない。

 つまり、カタカナ書いちゃった時点で、英語ができるようになるための、こういう一切合切を放棄しちゃってんのよね。だからカタカナは書いちゃダメ。

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