過去問演習3週目

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土曜日は毎週恒例過去問DAY。中3生に過去問を1年分5科目時間を計って解いてもらって採点して返却しています。

そして日曜日は解説DAY。ウチの卒業生のデータや入試平均点、正答率等のデータを添えて返却し、解説するのですが、実際の入試での正答率を見ると、受験生とは言え高校受験生は、結構適当にしか勉強してないんだろうなって印象が強いんですよね。『実際の入試での正答率』ですからウチの生徒がではなく、県下の受験生がです。

佐賀県の入試問題は、奇をてらったり、重箱の隅をつつくような問題は少なく、いたってオーソドックスな問題ばかり。語句を書かせる系の問題は、理科なら「アミノ酸」とか「仕事の原理」とか、社会なら「環太平洋造山帯」とか「製造物責任法(PL法)」とか普通に教科書に太字で書いてあったり、各中学の中間期末でも問われるような、簡単な語句が答えになってる問題が多いんです。教えてる立場としては「サービス問題」に見えちゃうようなものです。でも、そういう問題の正答率を見て見ると50%程度だったりするんですよ。案外みんな覚えてないんです。理科に関しては、全てって訳じゃないですが化学反応式とか電離の式になると30%とかまで正答率が落ちてる問題もある。化学分野のその類のものって、中学校の間に出てくるのってせいぜい30個程度なんです。基本的なことを覚えてしまえば、その場で考えて導けるものですし、仮に理解が追い付かなくてよく分からなかったとしても、たった30個です。気合と根性(死語)で十分覚えられると思うんですよね。本人に覚える気があればですが。化学反応式なんてほぼ毎年のように出るんですから、覚えちゃえば損は無いと思うんです。

ただね、この辺り実は僕ら指導者側の問題ってのも絡んでるのかなって思うんです。「理社は暗記科目だから直前まで伸びる。」とか「理社は暗記科目だから3か月あれば十分。」みたいな発言とかって聞いたことありませんか?割とよく聞くんじゃないかなって思うんですけど、その影響って少なからずあるのかなって。僕は個人的には☝のって嘘だと思ってるんです。むしろ逆。早めに取り掛かって仕上げた方がいい科目だと思ってます。(いやまあ、そう言っちゃうと、どの科目も早めに仕上げるに越したことはないんですけど。)

というのは、「覚える」ってこと自体が時間のかかる行いだからですね。「明日単語テストだから英単語を20個覚える。」は1時間とか2時間あれば十分かもしれませんけど、それって「鬼滅の刃」的な、いやいや付け焼刃的な方法ですよね。明日は覚えてるかもしれないケド、1週間後にはキレイサッパリってパターン。入試じゃソレはしんどいんですよね。だって5教科3年分の合計15冊分の試験範囲ですから。理社だけで6冊分です。

短期記憶じゃなくて長期記憶として定着させないとムリだと思うんですが、そうなるとある程度時間がかかりますよね。覚えて→忘れて→また覚えて→また忘れて・・・こういう繰り返しの中で、脳内に定着していきますから。でもって、ソレやってすぐに点に繋がるのって、上に書いたような語句を直接書く問題くらいなんですよ。

最低限の基礎知識として、そういう重要語句類とその意味が頭の中に入って、ようやく入試問題の半数以上を占める部分の、問題で問うてることが分かったり、知識と知識をつなげることができたりするんですよね。ここからが「伸びの本番」で、キッチリと基礎知識が頭に入ってる状態なら、過去問をやればやっただけ伸びていきますね。基礎知識がない状態では、解いても解いても「ふーん。そう言うんだ。知らなかった。」を積み重ねるだけなので、そこから先へは進めない(進みにくい)と思うんです。

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