絶対にグイーーーンと成績が上がる勉強法

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 書店に行くと「東大生の~」とか「人気塾講師が教える~」とか「○○式学習法」「超成績アップ○○メソッド」などなど様々な勉強法の本が並んでいる。

 僕もこの仕事を始めて十数年、そろそろ勉強法の本の一冊くらい書けるかもしれない。売れるかどうかは別にして。いや、もしかすると印税の雨が降るかもしれない。まあ、無いか・・・

 そんな夢のような話は置いておいて、勉強法に話を戻す。職業柄、本屋へ行けば参考書や問題集、そして勉強法の本を手に取ることが圧倒的に多いのだが、中身をパラパラっとみると、ナルホド良いことがたくさん書かれている。ただし少し注意が必要かなとも思う。というのは、本に書かれた勉強法自体は良いものが多いが、万人に合うわけではないということ。

 実際の現場で長年、多くの生徒達を見ていると、成績優秀な子のやり方に必ずしも共通点があるわけではないことに気付く。よく言われる定番として「勉強できる子のノートは整理されててキレイ。」なんてことがあるが、必ずしもそうではない。女の子の場合はキレイであることが多いが、男の子の場合はグッチャグチャなことも少なくない。ホントまさに走り書き殴り書き。暗記だと、成績上位者にはガツガツ書いて覚える子は少ない印象だが、書いて覚える子がいない訳ではない。このように結構違う。
 あえて共通点を挙げるなら、彼らは勉強法を自分用にカスタマイズしていくことかな。こちらが「こんなやり方がある」と提示したものを、最初はそのまま真似ていても、次のテストの時には微妙に変えていたり、自分の中でキチンと消化して、自分に合わせて昇華していく。それだけ考えているってことなのだと思う。

 さて、いよいよ本題。今日一番伝えたかったのは、「良い勉強は万人に合うわけではないのだが、悪い勉強法は万人にとって悪い。」ということ。というのは、勉強はしてるのに成績がイマイチ上がらない子、もしくは入塾直後の子(何かしら問題なり躓きなりがあって入塾してくるケースが多いので、イマイチ結果に繋がっていないケースが多い。)、ここには、かなりの共通点が存在する。つまり絶対ではない『絶対成績が上がる勉強法』を身につけるよりも『結果に結びつきにくい勉強法』コッチを改善していく(減らしていく)方がより確実ではないかと思う。

 日々のココがどちらかと言えば、生徒の良いところよりも悪いところを指摘することが多いのは、まさにコレが理由だ。決して僕の性格がひん曲がっているからではない。(ココ大事)

 「とにかくひたすら書いて覚える(覚えたかどうかの確認もしない)」「答え合わせがテキトー(そもそも答えが無いものをやりっぱとか)」「教科書を見てノートにまとめる(最初から教科書にまとまってますやん)」代表的なのはこの辺りか。最初の2つは体重計に一切に乗ることなくダイエットしてるようなもので、途中経過を確認しないと成果は出ないし、最後のは非効率すぎる。どれも勉強の『ポーズ』、怒られないために勉強してるフリをしてるに近い。

 一昨日書いた【テスト対策 シーン3】がまさにこの話だが、成果の出にくい勉強に共通するのは、途中で成果を確認していないことだ。本当に覚えたか、本当に理解できたか、本当にできるようになったか、一番肝心な事のハズなのに確認しない子は非常に多い。そして、なかなか結果が出ない。

 「なかなか覚えられない」という子は多い。もちろん得手不得手はあるのだが、そういう子の内の半数以上は、覚えるつもりでやって無いんじゃないかと思う。赤シートで隠して覚えるでも、書いて覚えるでも、「途中で成果を確認する」ことが前提であれば、もう少し気の入った覚え方になるんじゃなかろうか。よもや上から順に答えを覚えるようなことはしないだろう。

 「ケアレスミス」を連発する子は、そもそも実力がついていないということ、言い換えれば「できるつもり」になってただけ。これもテスト勉強の間でちょこちょこ確認していれば、自分の実力がまだ怪しいことに気付けたのではなかろうか。

 万人に合う『絶対にグイーーーンと成績が上がる勉強法』なんて存在しないが、『絶対に成果を出にくくしている勉強法』は存在する。これを改善することが成績UPの第一歩目。

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