指示が指示として機能するために

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 授業中先生の話の中に、もしくは教科書を読んでいて、意味の分からない言葉が出てくる。「○○って何?」と思えること自体が、すでに一段高いところに上がったことを意味するのかもしれない。

 「分からない言葉は調べたり、質問したりしよう。」は、自分の分からない言葉を自覚したときに、初めて効果を発揮する。でも、実は「分からない」って自覚がそもそもない可能性もあるんじゃないかな。

 「問題ちゃんと読んだ?」「読みました。」というやり取りの後、「じゃあ、音読してみて。」と言うと、まともに読めないことは多々ある。下手をすると、読めない漢字は平気で無かったことにして、読み飛ばすツワモノもいる。その時、目の前で僕が見てるわけで、逃げも隠れもできない状況なのにだ。本人に悪びれる様子もない。つまり、きっとその子にとっては「いつも通り」で、別に叱られる要素なんてまるでないことなのだと思う。

 そりゃあ「分からない言葉は調べたり、質問したりしよう。」も「問題はちゃんと読もう。」も、いくら言ったところで、こちらの意図するものは伝わらない。そもそもこちらの想定する立ち位置と全く違うところに立ってるのだから。

 こういう予期せぬ難しさは、この仕事を何年やってても突然現れる。

 

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