コロナと入試と授業進度

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 コロナ休校の影響を受けて、都道府県ごとに今年の高校入試の範囲をどうするかってのが続々と発表されている。全てに目を通せているわけではないが、範囲が狭まる都道府県が多数を占める。まあ、文科省が『配慮』するよう各教育委員会に通達を出した時点で、いくらかは減るだろうと思ってはいたが、「えっ?そんなに???」って都道府県もあって、少々困惑している。

 「範囲が狭まる」と聞いて、様々意見はあると思うが、どうなんだろう…一般的には歓迎ムードなのか?致し方ないなのか?個人的には「それはナシ」なんだが、きっと少数派なのだろうな。

 僕が「ナシ」だと思うのは、その範囲が狭まることを免罪符に、教える内容減らすんじゃないの???という疑惑が払拭できないからだ。そりゃあ、範囲が狭くなったら高校入試には要らないかもしれないケド、その先の高校の授業では?大学入試では?要らなくなる訳がない。そもそも、義務教育=日本人としての最低限の知識と思ってるんだけど、大丈夫?って、不安は尽きない。

 そもそも、例年は公立高校の入試直前まで教科書内容が終わってないの?ってね。佐賀県の場合だと県立一般は3月前半。でも、私立前期は1月末、2月前半に私立後期と県立特色選抜があってた。今まで県立特色まで終わってない状態での受験が当然だったってこと?そっちの方が問題だと思うんですけど・・・
 さらには、休校分を夏休みやら土曜日やら削って挽回できるから3月に卒業できるんでないの?佐賀なら県立一般から卒業式までって数日。終わってなきゃマズくない?

 佐賀県はまだ発表がないんで、不明なんですけどね。

 ここから話は真逆の方にブっ飛ぶんだけど、じゃあ今現在の実際の各中学の授業進度はどうですか?って話。これは僕の見てる範囲に限って言えば、例年並みもしくは例年より早いが断然多い。学年科目問わずね。塾に通ったりしてる子はいいが、そういうの無い子はきっとシンドイだろうなというスピード。「とにかく後れを取り戻す。」「またいつ休校になるか分からないから、今のうちに貯金を。」ってのもね、それはそれでダメだと思う。

 前半と後半で真逆なので「じゃあ、どーすりゃいいねん!」って声が聞こえてきそうだけど、それは僕も日々向き合ってる課題なので重々承知。ただ、そのバランスを取って上手くやるのが仕事なので、やるしかないよね。塾だって休校あってさらには夏休みの短縮で夏期講習も例年通りの授業数が取れない状況。ホントにどうしたもんかってカンジなんだけど、だからって入試範囲から外れるところをやらないなんて選択を採るつもりは無いし、生徒を置いてけぼりに証拠作りの授業もやらない。削れるところを削って細く鋭くしていくしかない。毎年見て来てるわけだから、子供たちが躓くところはある程度予測がつく。そこだけは削っちゃいけない。時間をかけなきゃいけない。復習や確認の演習量は減らすしかないかな。導入の授業はできるだけスリム化して、定着のための演習を如何に減らさずにやるかに頭捻る感じだろう。

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