理由を意識して、流れを掴む。

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 この数年、社会が苦手な子が多いんですが、社会=暗記科目って認識を少々変えないといけないかなと思います。

 数学や英語に比べて、社会は確かに覚えることは多いんですが、ただ丸暗記するしか手が無いかと言われると、それはちょっと違うし、そんなことやってるからシンドイんだろうなと思う訳です。

 例えば、昨日中3生にやった大正時代の歴史だと、第一次世界大戦が勃発するんですが、何故でしょうね?国同士が戦争するところまで揉めるのに理由が無い訳ありませんね。

 時は帝国主義全盛の時代。列強と呼ばれた国々はこぞって植民地拡大に乗り出しています。そんななか、イギリスの3C政策とドイツの3B政策がぶつかるんですね。当時の世界の覇者イギリスとしては、ビスマルクの鉄血政策で猛烈な成長を見せるドイツを見過ごすわけにもいきません。で、ぶつかるわけですね。不運にもイギリス・ドイツはそれぞれのグループ三国協商、三国同盟のリーダー的な国。仲間も巻き込んだ大戦争に発展します。ドイツが思いのほか頑張ったことで、戦争は長期化。各国の国民は多大な負担が強いられます。それが爆発したのがロシア。世界初の社会主義国家を生むロシア革命が起こるんですね。そんなゴタゴタでロシアは戦線離脱。しかし、イギリス側に天の助けアメリカが登場し、形勢は決します。ある程度形勢が決してくると、各国の興味は次へ移るんですね。それがロシア革命の行方。各国の政治家や有力者は資本主義のルールの中で、その地位を得てますから、天地をひっくり返すような社会主義革命ほど恐ろしいものはありません。できることなら失敗に終わらせたい。だから、シベリアに出兵するんですね。そのシベリア出兵。出兵前から日本国内でウワサになっておりました。すると、米価の値上がりを予測した商人が米を買い占めちゃいます。それにより米価が大高騰。今のマスクと一緒ですね。それに富山の漁村が怒っちゃった。それが米騒動のきっかけです。騒動は全国に広がり日本は大混乱。政府に非難は集まり、騒動は収束も、騒動の責任を取るような形で政府は総辞職。そこで白羽の矢がたったのが平民宰相原敬です。藩閥政治への批判も味方し、初めての本格的政党内閣を組織します。その後、政党内閣の流れは続きますが、長続きはしません。そのカギは「軍部の暴走」これで昭和初期(戦前→WW2)へ続いていくわけですね。

 端折った部分もありますが、こんな流れです。記述式の問題で問われるから理由を覚えるんじゃないんですよ。理解を促すために理由を知るんです。

 今回は説明しませんが、地理も同じですね。国や都道府県の位置や名前は憶えてもらうほか無いですが、あとは気候や地形を押さえれば、農業の特徴などは自然と見えてくることが多いですね。なぜ、和歌山や愛媛がみかんで有名なんでしょうね。2県に共通する気候とか地形の特徴ってないんでしょうか。香川の讃岐うどんとか、お隣兵庫県は揖保乃糸が有名ですね。瀬戸内海を挟んで2つの麺類が有名って何か関係ないんですかね?そばになると全然場所が変わってきますね。長野や岩手が有名でしょうか。こっちはなぜでしょうね。こういう視点で勉強していくと丸暗記は最低限で済みますよ。

 

 

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