いよいよ県立一般まで40日を切った。
中3受験生の勉強風景を眺めてて気になったことを2,3点書いてみる。
スポーツに例えるなら、普段の勉強は普段の練習だ。野球部なら打撃練習ばかりに時間を割いて、守備練習をしない期間が長くあれば、守備力が落ちる可能性があることくらい容易に想像がつくだろう。また、練習メニューを練るのに時間をかけ、考えに考えて練習に臨んでも、回数が少なく反復が無ければ効果は期待できない。やはりある程度の回数は必要なはずだ。
また過去問なんかを使った実戦演習は練習試合と置き換えることができる。毎日のように練習試合をやって効果があるだろうか。また練習試合を繰り返しても、その試合の映像を見たり、またはコーチからのフィードバックがあって、自分たちの欠点を知り次回からの練習に生かさなければ、成長は少ないはずだ。
部活の盛んな中学生。ことスポーツの話となればスンナリと理解し飲み込んでくれるが、こと勉強になると、イマイチ実践できないケースが目立つ。
【基本の復習】
これまでの定期テスト前にやってきたような勉強方法では、入試はキツいと思う。狭い範囲ならしっかり時間をかけても十分に余裕があったかもしれないし、1,2週間なら記憶を保つことも容易だっただろう。しかし、入試では3年分全てがテスト範囲になる。今まで通り1つの単元とじっくり向き合っていては、下手するとその単元を最後に見たのは1ヶ月以上前なんてことになりかねない。普段の勉強から推奨するものではあるのだけど、入試前は特に回転数を意識して欲しい。人間の脳ミソなんて触れない期間があれば忘れてしまうのが普通。触れない期間をできるだけ短くしていきたい。10日~15日くらいで全単元をサラッとやるような勉強にシフトしたい。ノートや問題集を埋めると何だか勉強した気になるが、実際のところ時間のわりになかなか進むことができない。いっそ「書く」という動作を省くことを考えてもいい。漢字や英単語ならまだしも、他のものは絶対に書かなきゃいけない訳ではない。でも、これまでの人生で「勉強=ノートに書く」という常識がビッタリとこびりついて、そこから抜け出せない子は多い。それって本当に学習の心理なのか?
【実践演習】
過去問なんかを使ってやる実戦的な演習は、逆にしっかりと時間をかけたい。ただただ問題を浪費していくのはもったいない。県立高校の過去問なんて1年近い時間をかけて練りに練られた良問揃い。これには骨の髄までしゃぶりつくすくらいの気持ちで当たって欲しい。解く際にはしっかりと時間を計り、本番を想定して解く。そして解き終わった後に復習に時間をかけて欲しい。今回解けなかったものと同じ問題が、仮に入試本番で出たらちゃんと解けるのか。そういう想定は必要。
なんにしても上達を目指すのであれば、基礎の反復は必要だし、練習はあまり間を空けない方がイイ。また実戦的なものはあまり乱発しても効果が薄く、終わった後に時間をかけて次に生かすことが重要だ。
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