私立の結果も出たし、最後の模試結果も返却されたので、中3受験生と個人面談に入っている。
確か、県立入試の国語の問題だったと思うが、こんなニュアンスの文章があった。
安全の対義語は危険で、安全や危険は客観的な状況であり数値で評価できるものが多い。それに対し、安心の対義語は不安。安心や不安は主観的な思いであり数値化するのが難しい。だから安全と安心が直結するとは限らない。いくら周囲が「これは安全だ。」と言って客観的数値を挙げたところで、それは不安の払しょくに寄与するとは限らない。
こんな感じの内容だった。おっしゃる通りで、いくら模試で『判定A 合格確率95%』と書かれたところで、その子の不安が一掃されるとは限らない。逆のに『判定E 合格確率30%未満』と書かれていても、心のどっかで「自分に限って、落ちることなんて…」と思っちゃってる子もいる。安全と安心、危険と不安はイコールの関係ではない。
この時期、不安の一切ない受験生なんてほとんどいない。先に挙げた判定Eの子だって「自分に限って、落ちることなんて…」という楽観的な気持ちと不安が混在している。だから、受験生と個人面談をすれば、その「不安」が言葉になってポロポロとこぼれ落ちてくる。それで少しでも心が落ち着くのならば、ドンドンこぼしてくれて構わない。
しかし、最終的に不安を拭う方法は1つしかない。それは入念な準備だ。「午後から雨が降りそう。心配だ。」と不安を口にしても天気は変わらない。傘を持っていけばいい。それは受験だって同じ。「心配だ。不安だ。落ちたらどうしよう。」といくら口で言ったところで、結果に変化は生じない。本気で結果を変えようと思うのなら勉強するしかない。入念に準備して本番に臨む以外に手はない。
受験生が心に不安を抱えるのは仕方がない。そしてそれを吐き出して少しでも楽になりたいと思うのならいくらでも協力は惜しまない。しかし本当に心の底から不安で、本気で不安を解消したいなら、「行動」で解消していくしかない。
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