「覚える」ではなく「覚えてた」って感覚

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 中3数学、「三平方の定理」の単元に入って以来、2乗の数とルートの計算に苦戦してる子が散見されます。新しい単元と言っても、始めの内はただの計算単元。本格的に図形問題の中で運用できないと困るのは、少し先のお話。

 中3生の数学は、ある意味2乗との戦いです。式の展開→因数分解→平方根(ルートの計算)、二次方程式、二次関数、そして三平方、ずーっと2乗が絡んでます。「2乗の数が頭に入ってないと苦労する。」と春先から言ってきたんですが、少し言葉のニュアンスが違ったかなと思ったり…

 「ずっと出てくるんだから覚えなさい。」じゃないですね。「ずっと出てくるんだから、覚えちゃうくらいに気にしなさい。」が正しいニュアンスが伝わるような気がします。意識的に「覚える」とはちょっと違うんですよね。問題を解くうちに「覚えた」の方が近い気がします。

 ルートの登場以来、計算の度に出てくる数字ってあるんですよ。9とか16とか36みたいな2乗の数は当たり前として、他にも12とか18とか24とか48とか72とか。最初は素因数分解する以外の方法が無いんで、真面目にやるんですけど、その内気付きますよね。「あれっ?この数字、さっきも出てきた気がするぞ」って。こういう感覚が上達のカギやと思うんです。

 気付ければ、その数字を意識しますね。すると自然に覚えると思うんですよね。正確には完璧に覚えてるわけじゃなくて、瞬間的に24=4×6だから√24=2√6って出てくる感じですかね。計算問題をやってるうちに、こういうところに反応できるようになると格段にラクできますね。計算も早くなるし、何より計算ミスが無くなるんで。

 これってココに限った話じゃないんですよ。例えば、英単語のつづりにしても、eat、read、teachとかlight、right、night、eightとかね。ローマ字とは違うだけで、ちゃんと読みと綴りに規則性があります。そういうことに気付いて利用できる子にとっては、綴りを「覚える」ではないと思うんですよね。何回も書く必要性が無くなってきますし、自然と「覚えてた」の方が感覚的に近いんじゃないでしょうか。

 勉強したくないと思う子ほど、こういう頭の使い方をして欲しいなと思います。それはやんないと自分が損するんで。「手を抜く」というと言葉は悪いですが、将来の手抜きのための努力(頭の使い方)ですよね。「アイツちっとも勉強してないクセに頭がイイ。」って言われる子の多くは、こういう見えにくい努力を日々やってるんですよね。だからラクできる。授業だったり宿題だったり、やらなきゃいけない場面でしっかりとアンテナを張ってやってるからこそ、そういうことに気付けるし、活用できるんですよね。

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