やっぱりメインは学校

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 勉強するにあたって、学校と塾と家庭と三つの時間・環境がありますね。僕は塾講師ですから、そりゃあ、「塾が大事!塾が一番!」って言いたい気持ちもありますし、自宅学習の重要性も説きますケド・・・でも、やはりメインは学校です。学校を疎かにして学力向上なんて見込めません。

時数

 まずは時数を見て見ましょう。

学校

 学校に関しては、学習指導要領に明確な数字が出てますので、そちらを参考にしたいと思います。

 1年次2年次3年次合計
国語140140105385
社会105105140350
数学140105140385
理科105140140385
英語140140140420
合計630630665

  上記の表の授業時数とは、50分の授業を年間何回行うかということです。50分での計算は少々面倒なので、単純に1回の授業が1時間と考えます。そうすると、中1・中2は年間に主要5科目の授業が630時間、中3は665時間あるということになります。この数字、頭の片隅に置いておいてください。

 塾は、それぞれ授業時間数が異なりますので一概には言えませんが、ウチの場合で考えます。
 中1・中2の年間授業時間は、1回3時間×週2回×4週×12か月=288時間となります。中3生は二学期以降週3回、三学期は週4回に授業回数が増えます。しかも土日は基本3時間ですが、今年はすでに土曜4時間にしちゃいましたし、5時間にした年もあります。それに夏期・冬期の講習もあるので、詳細な時間は年によって違う…ってことで、今年の予定で計算してみたところ、ざっと500時間くらいでしょうか。たぶん塾の中では、ウチは時間数の多い方です。

家庭学習

 これに関しては、個人差あり過ぎて出しようがない(笑)ですが、単純に行きましょう。正月だろうが誕生日だろうが、何があっても1日1時間やったとすると、1時間×365日=365時間となります。実際には、休む日があるでしょうし、逆に1時間以上やってる日も少なくは無いかもしれません。それを平均したらこれくらいというラインですね。年間365時間以上の家庭学習時間を確保できてる子は中1・中2だとかなり稀だと思いますが、分かりやすいのでココにしておきます。

まとめ

 中3生は受験がありますので、塾や家庭での学習時間はかなりの個人差があると思いますので、ここではちょっと除外します。差のつきにくい(といってもホントはかなり差があると思いますよ)中1・中2生を基に考えていきましょう。

 学校 年間630時間
 塾  年間288時間
 家庭 年間365時間

 仮にこの数値通りに実行したとしても、学校での学習時間が半数を占めます。コレだけで学校の授業がいかに大切かは分かると思います。

実情は・・・

 しかし、生徒たちの様子を見ていると、学校の授業がなかなか疎かにされてるのが実情ではないのかなと感じます。というか、学校授業の受け方で途方もなく大きな差がついてるんじゃないかと思うのです。もちろん塾の授業もそうなのですが…
 ウチは各学年定員16名ですから学校の1クラスの半分程度の人数で見ていますが、それでも時折、手を抜いている、気を抜いていると感じる生徒がいます。これが30名~40名の学校の授業であれば、受け手が感じる指導者の視線は相対的に小さくなりますので、余計になのだろうなと思う訳です。

 当然のことながら、そういう生徒は成績低迷組の子達。能力・才能そういうものにも当然ながら差はあるでしょう。しかし、実際には能力云々の前に、取り組み方が全く違う。しかもそれを小学校の低学年から続けていたとすれば…それはそれは恐ろしい差がつくはずです。
 塾に通ったり、家庭学習の時間を増やしたり、単純に時間数に結果を求める子(ご家庭も)が多いですが、その一つ一つの時間の濃度を上げていくことも、学力向上には欠かせないことですし、影響がむしろこちらの方がずっと大きいことです。

 日々の学校の授業で1つでも多くのことを血肉にできれば、それが一番ラクできる方法なのです。最初からそう簡単にはいかないでしょうが、まずは集中して話を聴くようにしましょう。自分が当てられた時だけ考えるのではなく、全てが自分個人に対する問いだと思って授業に参加しましょう。そして、授業が終わった時に、その授業で何を得たか、何を身につけたか振り返ってみましょう。こういうことで、日々の授業の濃度が変わります。

 

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