1人で出来たら塾は要らない

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先に書いておきます。今日は辛口。

今年の中3、例年にも増して質問が少ない。この時期に来てもこれほど質問が少ないのはたぶん初めてじゃなかろうか。

個人的には、世の中学生の9割以上は1人じゃ勉強できないと思ってる。「1人で自学できる・できない」この辺の感覚が、一般生徒やその保護者の方々とかなり乖離してるんじゃないかと不安になってきている。

ウチが自習室を作った理由は、まさにココである。いくら宿題を出して「やれやれ」と言ったところで、大半の子は家で1人じゃ出来ないのだ。本当に基本的な事項の確認程度なら何とかなっても、それは定着には資すれども、理解には繋がらない。つまり、最初の時点で理解できてることが前提になる。理解していることを定着させる。もしくは単純暗記。そういうことしか1人じゃできない。

「いやいや1人でもできるし」って思った方もいらっしゃるかもしれない。ここでの「1人でできる」は、理解できていないものを、自分で教科書なり参考書なりで調べて理解できる、ということを言っている。(理解できてることは、ある程度のレベルの差はあれど、人に説明できる程度には分かってるという状態。)決して、問題が解けてマルになるとか、バツだったのを解説読んでマルにできるなんて話ではない。ぶっちゃけて言ってしまうと、解説見たら答え覚えちゃうでしょ?数分後に解きなおしたところで、それは答えを覚えてたからマルがついたのか、理解できたからマルがついたのかなんて、本人以外に判別のしようがない。本人がそれでいいと思ってしまえば、先に進めてしまう。でも、そんなもんでいいわけがない。そんなもんが結果に繋がるわけがない。

1人で勉強するときの一番の『壁』はこれなのだ。何やっていいか分からないとか、集中を持続できないとか、そんなものは壁でもなんでもない。

 では、この『壁』をどうやって越えていけばいいか。まずは1人で解決しようとしないことだ。まずは1人で理解できなかったことをそのままにしないこと。誰かに質問して解決してから進む習慣が何より大切だ。現時点でそこに引っかかってないから1人でできたつもりになっている。これが今年の中3生は一段とできていない。(何のために塾に来てるのだろうか?塾の効果効能の半分は捨て去ってるように感じるのは僕だけか?)
 質問ってしてるうちにレベルが上がってくる。言い方を変えれば訊き方が上手くなる。最初は「分かりません」それが段々と具体性を帯びてくる。「こういう風に考えて進めてみたが答えがあわない。考え方が間違ってるのか?」この辺りまでくれば、自分に何が足りなくてこの問題が解けないのかを考えられているわけだから、自分が調べるべき事柄が絞れている。だから自力で調べようと思ってもできる。「分かりません。」しか言わない間は、何が分かってないかも分かってないことの方が多い。
 逆説的だが、質問することを繰り返さないと質問せずに自力で解決できるようになんかならない。そして、1人でクリアしながら進めていけた子なんて、過去の卒業生を思い出しても1人か2人しか思い浮かばない。5年に1人とかじゃなかろうか。
 塾なんか利用できるだけ利用し倒せばいい。そのために高いお金を払ってるのだ。

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