同じ「間違い」だったとしても、他の問題と見比べることで良し悪しがハッキリします。
Goodな間違い方
② +4+7=+11
③ -8+2=-10
④ -3+4=-7
⑤ -1+8=-9
上記の解答にはたった1問しか正解がありません。しかし、間違い方にはきちんとしたパターンがあります。答えの符号(+・‐)は前の数字のもの。そして答えの数字は単純に(符号を無視した)数字どうしの加減の結果。よくある小学校時代の「たしひき」をまんま引きずった間違い方。同じパターンの問題で同じように考えて同じように間違えてます。
Badな間違い方

② 4+7=11
③ -8+2=-10
④ -3+4=-7
⑤ -1+8=7
今度は正解が3問に増えました。しかし、同じパターンの問題であるハズの①や⑤と③や④が一方は正解、もう一方は不正解になっています。コレがBadなんです。
①や⑤では「負の数-5」と「正の数+7」と正しく認識しその大小関係(正の数が2多い)から正しい答えが導けているようですね。しかし、同じパターンのはずの③や④では、最初の符号(-)は置いといて、前後の数(8と2、3と4)を単純にたして(+)しまっています。こういう一貫性のない間違い方は危険です。
考え方の一貫性が大切
考え方に一貫性がある場合、間違っているにしても彼の中に一つのルール(問題を解くにあたって使用する1つの考え方)が構築されています。そして、そのルールに則った処理体系が完成しているわけです。こういう場合は、正しいルールに修正さえしてあげれば改善されていきます。修正が容易です。
しかし、Badな例のように考え方が問題によってバラバラな場合、①と⑤の2問を正解してますので、全くルールが入っていないということは考えにくいですね。ルール適応の判断ができていない(要は上記の①と③が同じ問題であると認識できていない)、もしくはルール適応の判断をしていない(勢いで解いてる)、このどちらかの可能性が高いです。
正しいルールが頭の中にあるということは、全く理解できていない訳ではないんですね。にも拘らず正解したりしなかったり…こういうケースは自身が混乱していきます。何が正しくて何が間違っているのか分からなくなっていくんですね。
それがどういう考え方をする(どのルールに当てはめる)問題であるかという判断を1問1問丁寧にしていくしかないのですが、それが苦手な子がいます。そういう子は、大抵その単元だけの反復をやってる時はできるんです。しかし、それは1問1問判断をしたわけではなく、勢いで上の問題と同じ処理をしただけに過ぎない。できる問題が続いた時に「雑」なんですね。だから、判断→適応という流れがうまく構築されない。習いたての簡単な問題の時にこそ、頭を使って丁寧に解く必要があります。
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