淡い期待というか、ちょっと勉強すればすぐにポ~ンと結果が出るもんだと思いがち。でも、そんな簡単な話ではない。

中学生にとってみれば、瞬間風速的な結果が一番出やすいのは定期テストだろう。範囲狭いからね。そうは言っても2か月3か月分の学習内容が範囲な訳で、その2か月3か月の間、常日頃からコツコツやってきた子を、たかだか1週間前からの猛勉強でごぼう抜きするなんて都合のいい話は無い。たまーに、ソレに近いようなことをやってのける子がいるが、そういう場合は以下の条件が揃ってる。
②それまで全く勉強していない
③生まれ変わったように勉強するようになった
①②を合わせて考えてもらえれば分かるが、「全く勉強していないのに基礎が出来てる」そう、結構な能力の持ち主なのだ。家でやるのは宿題だけ。下手すりゃ宿題さえやらない。学校の授業を片手間に聞いてる程度で基礎ができる。そんな子が生まれ変わったように勉強すれば、上がるのは当然。そんなものは参考にはできない。
ごく普通の子であれば、勉強を始めた段階で『負債』を抱えてしまっている。『負債』とは前学年までの未修得内容。特に基礎的なことが出来ていない(例えば整数ならスラスラできるものが分数の計算になると怪しかったり、中1の1学期に出てくるような単語さえ読めない、書けない、小学校の漢字の読み書きが怪しい、都道府県の位置が曖昧…)ケースが大半だ。そういうケースでは、テスト範囲内の2,3か月の内容が仮に理解できても、その前の負債の影響でなかなか結果としては現れにくい。
数学なら、方程式の計算がスラスラできるようになっても、分数になった途端止まってしまう。英語なら受動態(受け身)の文の作り方、肯定文否定文疑問文の形の違い、訳の仕方、そういうことが完璧でも単語が書けない読めないでは、なかなか点数には結びつけられない。
よくよく考えたらごく当たり前のことで、小学校から数えて何年もの間サボってきた分が積み重なっている。それを一切無視できてしまうのなら、小学校なんていらないじゃないか。中3生になって一生懸命に猛勉強すれば、一切が挽回できるのなら中1や中2の時間、学習内容は何だったのか。
実力テストのような広範囲のものならなおさらだ。
昨日今日と中3生は各中学校で第2回のSAGAテストが実施された。そのせいで、今週は自習室が少々賑わった。(静かなんだけど、見た目上賑わった。)今日は中3生の授業日なので全員が来る。問題は明日。明日自習室が閑散としてしまうようなら、彼らは結局何も分かっていない。テスト前だけ頑張ればどうにかなるような問題では無いのだ。そういう考えでやってきた結果が現状の自分の成績なのだ。
受験まであと5か月足らず。先にも書いたように結果に現れるのは数か月先の話。夏の頑張りが、ようやく結果として出てくる子もいるかもしれない。今やったことの結果は早くても3か月後。もうそろそろ本気にならないといけないリミットだと思う。
コメント