極論!漢字は書けなくてもいい。

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 タイトルが過激過ぎかな?書けなきゃダメですよ。ただ、「読めない」「意味が分からない」に比べると1000倍マシって話です。

 学生に対して「漢字」と言うと、どうしても「書く」「書ける」ってことが話の中心になりがちですよね。でも、それってチャウよ。ホントに大事なのは読めること、さらに大事なのは意味が分かることなんやで。

表意文字と表音文字

 世界のありとあらゆる文字は、『表意文字』と『表音文字』に分けることが出来ます。漢字は『表意文字』です。「表意文字と表音文字っていったい何やねん…」って方。ここが書きよりも読み、さらには意味が大事と書いた理由です。

 『表意文字』聞いたことのない方は、意味を推測してみてください。
「表」…表(おもて)、表す、表現、表面、表出、裏表…
「意」…意見、意志、意思、意味、決意、注意…
ピタッとはまるのは、「味を文字」コレですね。これで表音文字の方は説明不要じゃないでしょうか。音を表す文字が表音文字です。ひらがなやアルファベットなど、文字自体には意味のない文字です。

知らなくても予測が容易

 漢字は表意文字であるが故に、知らない言葉でも容易に予測が出来ます。ただし、漢字の意味を知っていればですが…
 逆に言えば、漢字の意味を知らないと意味の予測はたちません。だから、意味が一番大事なんです。読み書きに関しては、個人的には「読めるけど書けない」は頻繁に起こることですが「書けるけど読めない」は基本的に起こらないと思ってます。だから読み優先。優先というよりは勝手にそうなってしまうという方が近いかもしれません。ちょっと考えてもらうと分かるんですが、「読めるけど書けない」漢字は思いつくと思いますけど「書けるけど読めない」漢字って思いつかないと思います。

ここからが本題!

 小中学生を見ていると「ここまでか…」と思えるほど語彙力に格段の差がついています。そしてその差はそのまま学力の差に…これは個人的な感触でしかありませんが、語彙力と学力はかなりの相関関係があると思います。当然と言えば当然の話で、言葉を知らなければ、教科書や参考書を読んでも、意味は分かりませんね。先生が少し難しめの表現で解説されればそれも分からない。成績不振に陥る可能性が高くなります。

 じゃあどうやって語彙を増やすのかなのですが、幼少期は周囲の大人の言葉から増やしていくようですね。いわゆる「何?何故?期」です。あれ何?これ何?なんで〇〇なの?と大人を質問攻めにしながら、子供たちは語彙を増やしていくのです。ネットなんかを見てると「読み聞かせ」が大事とか書いてありますけど、この子供の何?何故?に答えていくのが一番重要じゃないかなと感じてます。要は本人が興味があって訊いてくることなので吸収率は高いですよね?

 これが小学校高学年から中学生になるとどうなるか。自分で増やすようになっていきます。それがさっきの「予測」です。大人もそうですが、知らない言葉にぶち当たった時に、毎回いちいち辞書は引きません。大半は自分で予測して読んでいきます。それがスムーズにやれるのは漢字の意味を知ってるからです。漢字の意味を知らないと予測はかなり曖昧なものになっちゃいますね。周囲の文からのみの予測ですから。そして、その内知らない言葉はそこに存在しないものとして処理するようになってしまいます。嘘みたいですが、そういう子非常に多いです。書いてあることが全く存在しないように読んじゃう子。漢字を知らないので予測のたてようがないんですね。

 そうならないためには漢字の意味を知ることです。漢字の学習をする場合には、まず意味。そこで大事なのが熟語です。熟語を知れば自ずと漢字の意味は分かります。似たような意味、似たような意味を含む熟語が並びますから。漢字の書き取りテストで満点が取れなくても、その漢字を使った熟語をたくさん知ってる方が、その子の日本語の運用能力は高いと思います。漢字を学習する際には、このポイントを押さえてやることをおすすめします。

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